キャンプブームから山を購入するキャンパーが増えてきました。
管理されない山に人の手が入る事はとても良い事だと思います。でも、知識も経験もなく山を買うと山の管理に追われ手放す事にもなりかねません。
そこで、F仙人が考える実際に山を購入する前と起こる事について解説します。
気軽に買うと後悔するキャンプ用山購入
自分の山なら自由に使える!だけど。
『キャンプを思いっきり楽しみたい!人の多いキャンプ場より自分の山なら自由に出来る!薪も周りにたくさんある!』と言う動機で山を買われていると思います。
もちろん自然が大好きで自然を満喫したいと言うことはとても良いことだと思います。お子様の教育にも最高です。
しかし、山を持つという事は楽しみばかりではありません。
山を持つと起こる事
- 山の健全な維持管理は所有者の責任になる。
- 山火事の対応
- 近隣の所有者と連携して保全する義務が出来る。
- 山を管理する為の道具が必要になる。
- 固定資産税と維持費
所有するという事は管理者としての責任も発生するのです。
購入費だけでない維持費
山林は意外と安く売りに出されているケースが多く、若いサラリーマンでも比較的購入しやすい価格です。
でも、実際には購入費以外に多くの費用を見込む必要があります。
山購入後に掛かる費用
- 固定資産税(固定資産税課税標準額 ×1.4%)
- 自治会に準ずる地域の会費(地域に寄る)
- 倒木・山崩れ防止策に対する費用(公費の場合もある。)
- 維持管理に掛かる道具の購入費・維持費(草刈り機・チェーンソー・消毒材など)
- 林道等の維持管理費
更に、自分で処理できない場合は専門業者に依頼する費用もあります。
マイブームが去ったらどうする?
もし、目的が『自由にキャンプしたい!』と言う動機だけだと。マイブームが終わると山の管理はどうなるでしょう。
もちろん山に行く機会は少なくなり、管理されない山が荒れ放題になります。
今はキャンプやアウトドアブームで山林の価値が見直されていますが、ブームが去ったら。
売るにも売れない山に戻ります!
山が安い理由
- 山林は維持管理が大変で安くても手放したい。
- 管理には体力も知識・経験も必要。高齢で維持できない。
- 子供たちも要らないと言っている。
- 道路やライフラインを引くには多くの費用が掛かる。
山崩れなどが起これば維持管理義務や復旧義務が発生します。基本的に個人所有の土地に行政が立ち入る事は出来ません。
結果、山が重荷になることに。
購入する前に『山をシッカリ管理して、維持していく。』と言う強い意志があるか、自身や親族の方と話し合いを持たれる方が良いと思います。
環境整備も所有者の義務
自身の所有している山までの道路は公道の場合もあります。しかし、行政の管理が行き届かない林道は全国にたくさんあります。
そうなると所有する山林までの林道は個人で管理する事になります。たぶん近隣の所有者は高齢で協力の期待は出来ません。
今、必要としている人が管理する事になります。
そうなると、自分で休日を使い整備するか業者に依頼するかです。自分の所有する林道(私道)でも無いのに整備する必要があります。
夏前には草が生い茂り道路も山も草だらけになります。
子育てや数少ない休日を山管理に使えるか。そこまでの情熱を山に注げるか。
その覚悟が無ければ山は負担になるだけです。
移住目的で買うのはアリ!
田舎暮らしがしたいと言う動機で購入される事自体はアリだと思います。
通う維持管理は負担ですが、そこに棲みながら維持管理していくのは気持ち的に負担が減りますし、対応も早く出来ます。
その場合は、『田舎暮らしが本当に出来るのか』と真剣に考えられるので田舎暮らし体験や山管理技術を習得したりと事前に確認されると思います。
事前に体験や技術の習得をして、様々な準備が整ったら山を買う。
このステップを踏むことで山を持つことに後悔も生まれにくくなります。更に事前の体験や経験で買う山と買わない山を見分ける目も養えます。
山を所有するには事前準備と強い意思が必要です。
まとめ
私もいずれは山で田舎暮らしをと考えています。今は山を借りて、道路整備や草刈り、チェンソーの扱い方を経験したり学んだりしています。
(後は林業の知識経験と重機の運転技術です。)資金的にも知識・経験も貯まったら実際に山を購入し楽しもうと思っています。
事前準備や経験を積む事で山を見る目も養われ、目利きが出来るようになりました。
自分の理想とする田舎暮らしの環境に合った山を見つける事が出来ると思います。是非、山を買う前に参考にして頂けたら嬉しいです。